暴君ハバネロというスナック菓子が一時期流行った。ハバネロというトウガラシの一種の粉末がまぶされたものだ。形状は小さくて、細い。フライドポテトのミニチュアとでもいうような形だったと思う。

このお菓子、ハバネロを世に知らしめるきっかけとなったようだ。この商品が発売されてから、他の商品でもハバネロが使用されるようになったらしい。しかしそれにしても、この商品名の「暴君」とはなんだろうか。

Wikipediaいわく、古代ローマ帝国第5代皇帝の暴君ネロが踏まえられているらしい。

ところで、昨夏、仕事において、「怒り」が抑えられず爆発してしまった。世の中の本には、怒るべきだとか、怒るべきでないとか、さまざまな意見・考えがある。そこで、怒りというのをどうすべきなんだ? と考えたとき、『怒りについて』という本の題名を思い出した。書店の本棚で、背表紙だけ見たことがあった。たしか著者は、古代ローマの…キケロだった気がする! そんなことを考えたときに、詠んだ歌がこれだ。

怒りについてキケロに聞いてみたくなり明日本買ふと決めし小夜中(さよなか)

これは短歌雑誌にも投稿した。
歌を詠んだ翌日ではなかったが、書店で『怒りについて』(岩波文庫)を買った。そしたら、著者はキケロではなく、セネカだった! この人は、暴君ネロの家庭教師をし、臣下ともなった。この本は、「怒りは抑えるべきもの」という立場で書かれている。そこで詠んだのがこんな歌だ。

暴君を教育したるセネカわが荒ぶる性を制したまへな

これは、キケロの歌と同じ雑誌『角川短歌』に投稿した。キケロの歌は、事実に反するので論外だった。掲載もされなかった。セネカの歌は、2月号で三井ゆき氏選の佳作に入っていた。『角川短歌』に数ヵ月投稿し続けてやっと掲載された。作者自身にとって切実な歌だと、掲載されるのかな……。

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