デジャヴってありますよね。既視感を持たせる光景とか、モノ、人に出会うことがたまにあると思います。

詩誌『回生』主催の「尾形亀之助読書会」に初めて参加しました。今回は、歌人及び詩人の斎藤梢さんがゲストに招かれていました。

私は、歌人の方のお話しを聞きたいがために行きました。会場は宮城県は大河原町です。コミュニティセンター多目的ホール2で行われました。参会者は10名ほどと、こじんまりとした会でした。

例のごとく、遅刻して参加した私です。

席について、資料やら、お茶やら、お菓子やらを主催者の方が持ってきてくださいました。

ああ、この方が歌人の斉藤梢さんかあ。


ん、どっかで見たことあるな。

ちょうど、詩の話から、短歌の話に移った頃だったようです。盛岡の偉人、石川啄木の歌4首もレジュメにありました。うち1首は、これです。


友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
花を買ひ来て
妻としたしむ


斉藤梢さんが、この歌と比較されたのが、尾形亀之助の詩「花」でした。


街からの帰りに
花屋の店で私は花を買つてゐた

花屋は美しかつた

私は原の端を通つて手に赤い花を持つて家へ帰つた


これが詩の全文のようです。
斉藤梢さんいわく、啄木は花を買っていないだろう、それに対して、亀之助は実際に買ったんだ、ということでした。たしかに「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ」といって、その日を自分とは遠いように言っているし、亀之助の詩と違って完了の「た」は用いていません。

でも、私は初めてこれを読んだ大学のとき、作品主体(小説でいう主人公)が花を買って、妻としたしんだようすを想像していました。

上の句のやるせなさ、さびしさを隠しながら、下の句では少し見栄を張って、妻との時間を噛みしめている、というイメージです。孤独と愛との対称を、なまなましい形で表した歌だと思いました。

コスモス、と斉藤梢さんはおっしゃっいました。

ああ、山口百恵からの影響で、母が好きな花だ、とは思いませんでした。斉藤梢さんは歌人なのだから、短歌結社のコスモスのことをおっしゃったんだということはすぐにわかりました。斉藤梢さんはコスモスに所属しているのだそうです。

これでわかりました。斉藤梢さんとは一度お話ししていたのです。なぜなら、昨年の斎藤茂吉大会の懇親会の席で隣だったからです。

亀之助読書会のあとの懇親会で、斉藤梢さんご自身に確認できました。斉藤梢さんも私のことを思い出してくださったようです。

歌壇のことはまだよくわかっていなかった昨年(今もわかっていない)、斎藤茂吉大会の懇親会に参加しました。秋葉四郎さん、栗木京子さん、小島ゆかりさん、永田淳さん、梶原さい子さんといった方々ともお話ししていました。歌壇のことをよくわかっていなかったからこそできたのだと思います。

今年の斎藤茂吉大会では、コスモスの小島ゆかりさんが講演をされるので、懇親会に行けば、また斉藤梢さんにお会いできるでしょう。そのときは失礼のないようにします。


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